永住許可は誰でも取れるわけではない?申請前に知っておきたい現実的な条件

日本で長く生活している外国人の中には、「いずれは永住許可を取りたい」と考えている人も多いのではないでしょうか。
在留期限を気にせず生活できることや、働き方の制限が少なくなることから、永住許可は一つの大きな目標として捉えられがちです。

一方で、永住許可について調べてみると、「何年住めば取れるのか」「年収はいくら必要なのか」といった情報が断片的に出てきて、かえって不安になることもあります。
条件を満たしているつもりでも、実際に申請してみると不許可になるケースがあることも事実です。

永住許可は、長く日本にいる人であれば誰でも自動的に取れるものではありません。
申請前に知っておくべき現実的な条件や考え方を理解しておくことが、無駄な不安や手戻りを減らすことにつながります。

この記事では、永住許可を目指す前に知っておきたいポイントを、制度の細かい条文ではなく、現実的な視点から整理します。

目次

永住許可は「年数」だけで決まるものではない

永住許可というと、「日本に何年以上住んでいれば取れるのか」という点に意識が向きがちです。
確かに在留期間は重要な要素ですが、それだけで判断されるわけではありません。

実際には、日本での生活が安定しているか、今後も継続して生活できるかという点が総合的に見られます。
単に年数を重ねているだけではなく、どのような在留資格で、どのような生活を送ってきたかが問われます。

そのため、「もう長く日本にいるから大丈夫」と思って申請しても、思ったような結果にならないことがあります。

安定した収入と生活基盤が重視される理由

永住許可を考えるうえで、避けて通れないのが収入や生活の安定性です。
具体的な金額が明確に示されているわけではありませんが、「安定して生活できているかどうか」が重要な判断材料になります。

一時的に収入が高いだけではなく、継続性があるか、家族構成に見合った生活ができているかといった点も見られます。
また、税金や社会保険の支払い状況も重要で、滞納がある場合は不利になる可能性があります。

永住許可は、将来にわたって日本社会の一員として生活していけるかどうかを判断する制度だという点を理解しておく必要があります。

在留状況や過去の履歴も判断材料になる

永住許可の審査では、現在の状況だけでなく、これまでの在留履歴も見られます。
在留資格の変更や更新をどのように行ってきたか、ルールを守って生活してきたかどうかは重要なポイントです。

過去に在留期間をオーバーしてしまったことがある場合や、資格外活動に問題があった場合などは、慎重に判断されることがあります。
小さな違反であっても、積み重なるとマイナスに評価されることがあるため注意が必要です。

永住許可は「今が良ければいい」というものではなく、これまでの積み重ねが影響する制度です。

「永住=何でも自由」ではない現実

永住許可を取ると、在留期間の更新が不要になり、働き方の制限も少なくなります。
そのため、「永住を取ればすべてが自由になる」と考えてしまう人もいます。

しかし、永住許可を持っていても、日本の法律やルールを守る必要があることに変わりはありません。
また、一定の条件に該当すると、永住許可が取り消される可能性がある点も理解しておく必要があります。

永住許可はゴールではなく、日本で生活していくための一つの安定した立場だと捉える方が現実的です。

申請前に立ち止まって考えておきたいこと

永住許可を目指すのであれば、申請書類を集める前に、一度立ち止まって考えておきたいことがあります。
それは、「自分は日本でどのような生活を続けていきたいのか」という点です。

仕事の安定性、家族との生活、将来の計画がある程度整理できていれば、永住許可の申請は現実的な選択肢になります。
逆に、状況がまだ定まっていない場合は、無理に急がず、準備期間を取るという考え方もあります。

永住許可は誰でも取れるものではありませんが、条件を理解し、生活を整えていくことで現実的に目指せる制度でもあります。
焦らず、自分の状況を客観的に見つめることが大切です。

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この記事を書いた人

本間 隆裕のアバター 本間 隆裕 行政書士

シキサイ行政書士事務所 代表。
外国人の在留資格(VISA)申請を専門に、就労ビザ、特定技能ビザ、興行ビザ、永住許可申請などのサポートを行っています。

行政書士法人二社にて計7年間勤務し、500件以上の在留資格関連案件に携わってきました。
企業と外国人双方の立場を理解したうえで、制度だけに頼らない、実情に即したサポートを心がけています。

外国人が日本で安心して働き、生活できる環境づくりに貢献することを大切にしています。

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