育成就労はいつから?期間・人数の「上限」を行政書士がわかりやすく解説

育成就労はいつから始まる?行政書士が解説

結論から先にお伝えします。育成就労制度が始まる(施行される)のは2027年(令和9年)4月1日です。そして「上限」には、①育成期間の上限=原則3年、②企業ごとの受入れ人数枠、③国全体の受入れ見込数という3つの意味があります。

技能実習制度に代わる新制度として、企業からのご相談が急増しています。本記事では、施行スケジュールと各種の上限を、実務の視点から整理します。

目次

育成就労制度はいつから始まるのか

施行日は2027年(令和9年)4月1日

育成就労制度は2024年6月に公布された改正入管法等により創設され、2025年9月26日の閣議決定で施行日が2027年4月1日に確定しました。主務省令は2025年9月30日に公布、分野別運用方針は2026年1月23日に閣議決定、運用要領は2026年2月20日に公表され、制度の細部はすでに固まっています。

準備はすでに始まっています(施行日前申請)

「2027年から準備すればよい」というのは誤解です。施行日前の申請受付がすでにスタートしています。

時期内容
2026年4月15日〜監理支援機関の許可申請の受付開始
2026年9月1日〜育成就労計画の認定申請の受付開始
2027年4月1日制度施行・育成就労外国人の受入れ開始

技能実習はいつまで受け入れられるか

2027年3月31日までに技能実習計画の認定申請を行い、原則として2027年6月30日までに実習を開始する方までが対象です。施行日時点で在留している1号技能実習生は2号へ、2号を1年以上行っている方は3号へ移行できます。

育成就労の「上限」は3種類

①育成期間の上限は原則3年

育成就労は、原則3年の就労を通じて特定技能1号水準の人材を育てる制度です。技能実習のような1号〜3号の区分はなく、当初から3年間の計画をつくって認定を受けます。3年経過時点で特定技能1号への移行試験(技能試験・日本語A2相当)に不合格だった場合は、最長1年の範囲で在留継続が認められる方針です。その後は特定技能1号(通算5年が上限)、2号(上限なし)へと進みます。

②企業ごとの受入れ人数枠(監理型)

受入れ人数の上限は常勤職員数で決まり、1年目から3年目までの合計人数に対する枠である点が最大の変更点です。

常勤職員の総数基本人数枠優良(2倍)指定区域+優良(3倍)
301人以上常勤職員数の20分の310分の320分の9
201〜300人45人90人135人
101〜200人30人60人90人
51〜100人18人36人54人
41〜50人15人30人45人
31〜40人12人24人36人
9〜30人9人18人27人

実務上の注意点は次の3つです。

  • 常勤職員数に育成就労外国人・技能実習生は含めない(特定技能などは含む)
  • 経過措置で在籍する1号・2号技能実習生は、育成就労外国人としてカウントする
  • 介護分野は事業所ごとの常勤介護職員数が基準で、その人数を超える受入れは不可

指定区域とは地方への配慮として定められた地域で、東京・神奈川・千葉・埼玉・愛知・大阪・京都・兵庫の8都府県以外は全域が該当します(8都府県内にも一部指定区域あり)。判定は本店所在地で行います。

③国全体の受入れ見込数

分野ごとに受入れ見込数が設定され、これが国全体の上限として運用されます。2028年度末までの育成就労の受入れ見込数は42万6,200人(特定技能と合わせて約123万人)です。自社の枠に余裕があっても、分野の枠を超えて受け入れることはできません。

その他に注意したい上限

  • 本人意向の転籍者が在籍者に占める割合:3分の1以下(都市部の企業が地方から受け入れる分は6分の1以下)
  • 送出機関が外国人本人から徴収できる費用:月給の2か月分まで

転籍制限期間は1年〜2年

育成就労では、やむを得ない事情に加えて本人の意向による転籍が認められます。ただし転籍前の企業で一定期間就労する「転籍制限期間」があり、分野ごとに1年から2年の範囲で設定されています。1年を超える分野でも、待遇向上措置を講じたうえで企業判断により1年とすることが可能です。転籍先は同一の業務区分内に限られ、技能・日本語能力の要件、転籍先が優良であること、初期費用の一部負担なども必要です。

企業が今から準備すべきこと

  1. 自社の常勤職員数から受入れ可能人数を試算する
  2. 育成就労責任者・指導員・生活相談員(いずれも常勤)を選任し、養成講習を受講する
  3. 優良認定・指定区域の該当性を確認し、枠の拡大を狙う
  4. 分野別運用方針で自社分野の転籍制限期間と試験要件を確認する

よくある質問(Q&A)

Q. 育成就労外国人はいつから受け入れられますか。
A. 2027年4月1日からです。育成就労計画の認定申請は2026年9月1日から受け付けられています。

Q. 育成就労で働ける期間の上限は何年ですか。
A. 原則3年です。特定技能1号への移行試験に不合格の場合は、最長1年の在留継続が認められる方針です。

Q. 常勤職員が10名の会社は何人まで受け入れられますか。
A. 監理型の基本人数枠で9人です(3年間の合計)。優良認定を受ければ18人、指定区域の優良企業が優良な監理支援機関の支援を受ける場合は27人まで拡大します。

Q. 在籍中の技能実習生は人数枠に含まれますか。
A. 1号・2号技能実習生は育成就労外国人として数えます。一方、常勤職員数を数える際には含めません。

Q. 家族を連れてくることはできますか。
A. 育成就労では原則として家族の帯同は認められていません。

Q. 元技能実習生は育成就労で再来日できますか。
A. 2年以上の技能実習を行った方が、異なる分野で育成就労を行うことは基本的にできません。

まとめ

育成就労は2027年4月1日スタート、期間は原則3年、人数は「常勤職員数×3年分の合計」で管理されます。計画認定や監理支援機関の選定には数か月を要するため、逆算した準備が不可欠です。

当事務所では、受入れ人数枠の試算、育成就労計画の作成・認定申請、社内体制の整備までワンストップで対応しています。初回相談は無料です。お気軽にお問い合わせください。

参考:出入国在留管理庁「育成就労制度Q&A」「育成就労制度の関係省令等について」(2026年7月時点の情報です。最新の告示・運用要領をご確認ください)

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この記事を書いた人

本間 隆裕のアバター 本間 隆裕 行政書士

シキサイ行政書士事務所 代表。
外国人の在留資格(VISA)申請を専門に、就労ビザ、特定技能ビザ、興行ビザ、永住許可申請などのサポートを行っています。

行政書士事務所・行政書士法人にて計7年間勤務し、700件以上の在留資格関連案件に携わってきました。
企業と外国人双方の立場を理解したうえで、制度だけに頼らない、実情に即したサポートを心がけています。

外国人が日本で安心して働き、生活できる環境づくりに貢献することを大切にしています。

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